アンデスの頂へ!

nankiti2006-02-08

とうとう行ってしまいました。

前々からの夢であったアンデス登頂。

とはいえ素人のおいらにもギリギリだろうと思われる標高4700m。これでもアンデスの中では比較的低めの山。
キトが2800mだから2000mぐらい登ったことになるのかな。

ここ3日間ぐらいお腹を下していたけど、思い立ったら何たらで、天気もすぐれなかったけど、強行して出発。

おいらのお守り役として師匠が一緒に登ってくれるので、心強い。さすがに未知の4000m越えを一人では不安だったのでかなりありがたい。

ともあれ8時登山開始。
何事もなく順調に4000mを過ぎた。
道もそれほど難しくなく、天気も辺りは霧で何も見えないが、荒れる様子もなく落ち着いている。

途中からドイツ人の親子に案内してもらえることになった。
道しるべなど皆無のため、非常に助かった。

おじいさんともいえる年齢なのになんとも頼もしい歩き。あんな風に歳をとれたらかっこいいなと思った。

4500mを越える辺りからちょっと体に異変が来た。
どうも貧血のように頭がクラクラする。
間違いない。
症状はまだ軽いが、高山病だ。
しかも道はいつの間にかかなり険しくなってきている。
さすがに簡単には登らしてもらえないようだ。
崖づたいに進むとこ、砂地で足場の安定しない急な坂、そして頂上が見えてきたところで最後の砦。

もうここまでくると軽いクライミング
傾斜がきつくて失敗したらただではすまないだろう場所。
ラクラする頭で、行けるかとかなりびびったが、ここまで着て登らないわけにはいかんだろと、気合を入れて何とか登り切った。

山頂だ。

先に登っていた何人かの祝福を受け、意味は理解できなかったけど感動した。
13時、ほぼ5時間、山頂付近の視界はほぼ無いに等しいにしろ、登ったかいあった。

山頂で昼ご飯を食べ、天気もあまりよくないので早めに下りようということで、そそくさと出発。

岩場を越え、苦労した急傾斜の砂地にたったとたん、突然ドイツのおじさんが何かを言ったと同時に駆け下り始めた。

???

みんな急に走り始めた。
まさかと思いおいらも駆け出した。
ちょっと下るとみんなノンビリ下っている。
何か熊とかそういった類と思ってたのに、なんとただおじいさんが面白いから走り始めただけだった…
なんて迷惑な!
こっちは命の危険を感じてたってのに!

ちょっと腹が立ったが、その瞬間辺りの霧が一瞬晴れとんでもないすごい景色が見えた。
もう腹立たしさはどっかに吹っ飛んで、ただ絶句。
辺りは、4000m級の山に囲まれていて、なんとも形容できない景色。
凄いの一言。
写真では収めきれない規模。
規模では日本の山は対抗できないわ、こりゃ。

そこから帰りは霧が途切れ途切れに、様々な自然が見ることが出来た。
山と山の間に広がる広大な草原、無造作に流れ落ちる滝。
自然はほんと色んな顔を持ってると、改めて実感。
感動しているおいらの脇で、よく登っているらしいおじいちゃんがボソッと言った。
晴れたらもっと凄い景色が見えるよ。

ええー!これ以上があるの?

晴れると冠雪をかぶった6000メートル級の山が雲海の上に見え、飛行機が触れそうな距離で見えたりするらしい。

アンデスは末恐ろしい。
今度は晴れた日にもう一度トライしてみよう。

そんなわけで17時、何とか無事にホテルに帰ってきた。
さすがに生まれたての子馬のようにまともには歩けなかった。
でも自然の奥深さをまた改めて感じられたことに大満足。
疲れなんて何ぼのもんじゃい!

ありがとー自然!
自然は大切に!